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歯科医師資格の概要と取得ルート|要件・費用・活かせるキャリア

公開日:2026年8月3日

歯科医師免許の概要・大学歯学部6年間の修学から国家試験合格までの取得ルート・必要な要件・費用と期間の目安、さらに一般歯科・専門医・行政職など活かせる職場とキャリアを解説します。

歯科医師資格とは

歯科医師は、歯や口腔に関する診療・治療・予防指導を行う国家資格保有者です。医師と同様に国家試験への合格と免許登録が必要であり、資格なしに歯科診療行為を行うことは法律で禁じられています。歯科医師免許は厚生労働省が管轄し、歯科医師法に基づいて付与されます。口腔の健康は全身の健康とも深く関わるとされており、歯科医師の役割は虫歯・歯周病の治療にとどまらず、口腔機能のリハビリや全身疾患との連携医療など、幅広い領域へと広がっています。

歯科医師になるためのルート

歯科医師免許を取得するには、大学の歯学部または歯科大学を卒業したうえで歯科医師国家試験に合格し、免許の登録手続きを行う必要があります。大まかな流れは以下のとおりです。

  • 歯学部・歯科大学への入学:全国に国公立・私立合わせて29校程度の歯学部・歯科大学が設置されています(設置数は変動する場合があります)。入学には大学入学共通テストや各大学の個別試験を経ることが一般的です。
  • 6年間の修学:歯学部での修業年限は6年間です。基礎歯科医学・臨床歯科医学の講義に加え、4年次以降は臨床実習が中心となります。
  • 共用試験(CBT・OSCE)への合格:臨床実習に進むためには、知識を問うCBT(コンピュータ試験)と技能・態度を問うOSCE(客観的臨床能力試験)に合格する必要があります。2024年度からCBT・OSCEは公的な資格試験として正式に位置づけられました。制度の詳細は今後も変更される可能性があるため、最新情報は大学や厚生労働省の公示を確認してください。
  • 歯科医師国家試験の受験・合格:大学を卒業(見込み含む)した者が受験資格を得られます。試験は年1回(例年2月)実施され、合否は総合得点と領域別の基準点の両方を満たす必要があります。
  • 免許登録:合格後、歯科医籍への登録手続きを行うことで歯科医師免許が交付されます。

受験資格・要件

歯科医師国家試験を受験するためには、主に以下の要件を満たす必要があります。

  • 文部科学大臣の指定した歯科医学を履修する課程を置く大学(歯学部・歯科大学)を卒業していること、または卒業見込みであること
  • 外国の歯科医学校を卒業・免許を取得した者については、厚生労働大臣の認定を受けた場合に受験資格が認められるケースがあります

なお、共用試験の合格が実習や卒業・受験に関わる要件として機能するようになっています。要件の詳細は歯科医師法および試験規則に定められており、制度改正が行われることもあるため、受験を検討する際は厚生労働省や各大学の公式情報を参照することを推奨します。

取得にかかる期間と費用の目安

期間

最短ルートでも歯学部・歯科大学の6年間が必要です。卒業後に研修を経て一人前の歯科医師として診療するまでには、さらに1〜数年を要するのが一般的です。

学費の目安

学費は国公立と私立で大きく異なります。

  • 国公立大学:6年間の授業料は概ね350万円前後(入学金・授業料合計の目安)とされています。
  • 私立大学:大学によって差が大きく、6年間の総額は概ね2,000万円〜4,500万円程度の幅があるとされています。テキスト代・実習材料費・生活費などは別途かかります。

奨学金制度(日本学生支援機構・各大学独自の制度など)や、自治体・病院が提供する修学資金貸付制度を活用するケースも多くあります。費用の詳細は各大学の募集要項で確認してください。

卒後研修について

歯科医師免許取得後は、歯科医師臨床研修が義務づけられています。研修期間は原則1年間で、研修施設として指定された歯科診療所や病院の歯科で実施されます。研修中は研修医として給与が支払われるのが一般的です(金額は施設によって異なります)。研修を修了することで、単独での保険診療が可能になるなど、診療行為の範囲が広がります。

歯科医師資格を活かせる職場・キャリア

歯科医師免許を持つ人が活躍できるフィールドは多岐にわたります。

  • 一般歯科診療所(開業医・勤務医):虫歯・歯周病治療、補綴(入れ歯・クラウン)、小児歯科など一般的な歯科診療を行います。勤務医として経験を積んだのちに独立・開業するキャリアパスが広く見られます。
  • 病院歯科・口腔外科:総合病院や大学病院の歯科・口腔外科では、顎骨腫瘍、外傷、全身疾患を持つ患者への対応など、より高度・専門的な処置を担います。
  • 矯正歯科・審美歯科:歯列矯正やホワイトニングを専門とする診療所でのキャリアも選択肢の一つです。専門的な技術・知識の習得が求められます。
  • 訪問歯科・在宅医療:通院が困難な高齢者や障害のある方の自宅・介護施設へ出向いて診療を行う分野で、需要が高まっています。
  • 大学・研究機関:歯科医学の教育・研究に携わる道もあります。大学院への進学や学位(博士)取得を経て、研究者・教員として活動するキャリアです。
  • 行政・公衆衛生:保健所や自治体の歯科保健部門で地域の口腔保健推進に従事するポジションもあります。
  • 企業・産業歯科:歯科材料・器械メーカーや医療系企業での製品開発・学術担当、産業医的な役割を担うケースもあります。

専門医・認定医制度

歯科医師免許取得後、特定の分野を深く学びたい場合は各学会が認定する専門医・認定医の資格取得を目指す選択肢があります。口腔外科専門医、矯正歯科専門医、小児歯科専門医、歯周病専門医など、多くの専門領域が設けられています。取得には一定の診療経験・学会発表・試験などの要件を満たす必要があり、資格の維持にも継続的な研修・更新が求められます。

まとめ

歯科医師は、歯学部・歯科大学での6年間の修学と国家試験合格、そして卒後研修を経て取得できる国家資格です。取得までの道のりは長く費用もかかりますが、専門性の高い医療職として多様なフィールドで活躍できる資格でもあります。一般診療所での勤務・開業から、病院口腔外科・訪問歯科・研究職まで、キャリアの選択肢は幅広く用意されています。受験要件や制度の詳細は改正されることもあるため、進学・受験を検討する際は必ず最新の公式情報を確認するようにしてください。

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この記事の監修者
高司 浩 社会保険労務士・行政書士

社会保険労務士(登録番号13240309)・行政書士。労働条件・社会保険・資格制度の専門家として、資格・給料・働き方に関する記事の正確性を監修しています。

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