助産師国家試験の受験資格・日程・出題範囲・合格率と勉強法
公開日:2026年8月4日
助産師国家試験は例年2月に実施され、看護師国家試験との同日受験が必要です。受験資格となる養成課程の要件、出題基準、近年の合格率の推移、学習を進めるうえでのポイントをまとめています。
助産師は、妊娠・出産・産後のケアを専門とする国家資格であり、看護師免許とあわせて取得する必要があります。助産師として働くためには、助産師国家試験に合格することが必須です。この記事では、試験の概要から受験資格・出題範囲・合格率・効果的な勉強法まで、受験を検討している方が押さえておきたいポイントを整理してまとめました。なお、試験制度や日程の細部は年度によって変更される場合があるため、最新情報は必ず厚生労働省や指定試験機関の公式発表でご確認ください。
助産師国家試験の概要
助産師国家試験は、厚生労働省が実施する国家試験です。助産師法に基づき、合格者には助産師の名称と業務の資格が与えられます。試験は原則として年1回実施され、看護師国家試験と同じ時期(例年2月ごろ)に行われます。助産師国家試験に合格しても、看護師免許を別途取得していなければ助産師免許は交付されない点に注意が必要です。
受験資格
助産師国家試験を受験するためには、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
- 文部科学大臣が指定する助産師養成校(大学・大学院など)を卒業した者
- 都道府県知事が指定する助産師養成所の課程を修了した者
一般的には、看護師養成課程(4年制大学や3年制の看護専門学校など)を修了して看護師免許を取得した後、助産師専攻科や大学院助産師養成コース、または独立した助産師養成所で1年以上の課程を修了するルートが多く見られます。一部の4年制大学では、看護師と助産師の両方の教育課程を統合した「統合カリキュラム」を設けており、卒業と同時に両試験の受験資格を得られる場合もあります。入学にあたっては各養成機関の選抜試験が別途必要です。
試験日程と申込
試験は例年2月中旬に実施されます。受験申込の受付は前年の11月ごろから開始されるのが一般的です。合格発表は3月下旬ごろに行われます。
- 受験申込:例年11月〜12月ごろ(養成機関を通じた一括申込が多い)
- 試験実施:例年2月中旬(看護師国家試験と同日程が多い)
- 合格発表:例年3月下旬
試験地は全国の主要都市に設けられていますが、受験地の選択可能範囲については年度ごとに異なることがあります。具体的な日程・試験地・申込手続きは、厚生労働省または各養成機関を通じて最新情報を確認してください。
試験の形式と出題範囲
助産師国家試験は、筆記試験(マークシート方式)で行われます。出題数は例年約60〜65問程度で、必修問題と一般問題・状況設定問題から構成されています。
主な出題範囲
- 基礎助産学:助産の概念・倫理、助産師の役割と機能、性と生殖に関する健康
- 助産診断・技術学:妊娠期・分娩期・産褥期・新生児期のアセスメントと助産技術
- 地域母子保健・助産管理:母子保健行政、周産期医療体制、助産所の管理・運営
- 助産師に必要な臨床判断:ハイリスク妊産婦・新生児への対応、緊急時の判断
必修問題は得点率80%以上(問題の難易度による補正あり)が求められる場合があり、全体の合否判定基準とあわせて確認する必要があります。出題基準は定期的に改定されるため、受験年度に対応した出題基準・国家試験問題集を使用することが重要です。
合格率の傾向
助産師国家試験の合格率は、例年90%前後で推移していることが多く、看護師国家試験と比較しても高い水準にあります。ただし、受験者のほとんどが養成機関でしっかりとした教育を受けた上で受験していることが背景にあります。合格率が高いからといって、試験の準備を軽視するのは禁物です。必修問題の足切りや特定領域での得点不足により不合格となるケースもあるため、全領域にわたる学習が求められます。
効果的な勉強法
1. 出題基準と過去問を軸に学習計画を立てる
厚生労働省が公表している「助産師国家試験出題基準」を入手し、出題される範囲と内容を把握することが学習の出発点です。出題基準に沿って、自分の理解が十分な分野と弱い分野を整理し、優先順位をつけた学習計画を作成します。
2. 過去問を繰り返し解く
過去問の演習は、試験の出題傾向・難易度・設問形式を把握するうえで非常に効果的です。単に答えを覚えるだけでなく、「なぜその選択肢が正しいのか・誤りなのか」を根拠とともに理解することが大切です。間違えた問題は関連する教科書や参考書で周辺知識まで確認する習慣をつけると、知識が定着しやすくなります。
3. 養成機関の授業・演習を最大限に活用する
助産師国家試験の出題範囲は、養成課程の授業内容と深く連動しています。授業で扱われた内容をその都度整理しておくことで、試験直前の学習負担を分散させることができます。臨地実習での経験も、臨床判断に関する問題を解く際の理解の土台になります。
4. 必修問題の対策を確実に行う
必修問題は高い正答率が求められるため、基本的な知識(母子保健統計、助産師の法的位置づけ、基本的な助産技術など)を確実に押さえておく必要があります。応用問題に時間をかけすぎて、基礎的な必修問題の確認がおろそかにならないよう注意しましょう。
5. 状況設定問題への対応力を養う
状況設定問題では、具体的な症例や臨床場面をもとに、適切な助産ケアや判断を選択する力が問われます。正常から逸脱している所見を正確に読み取り、優先すべきケアを論理的に考える練習を積み重ねることが有効です。グループ学習や模擬試験なども、こうした思考力を鍛える機会として活用できます。
試験に向けての心構え
助産師国家試験は、養成機関での学習の集大成として位置づけられています。合格率の高さに安心せず、出題基準・過去問・教科書を組み合わせた計画的な学習を継続することが、確実な準備につながります。試験の制度や日程は年度ごとに更新されることがあるため、受験を予定している方は厚生労働省の公式情報を定期的に確認するようにしてください。
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