iACTOR!

介護職の試験ガイド|受験資格・日程・出題範囲・合格率・勉強法

公開日:2026年8月15日

介護福祉士国家試験を中心に、受験資格のルート・試験日程・出題科目の範囲・直近の合格率・効果的な勉強法まで、受験を検討する方に向けて基本情報をまとめます。

介護職の試験とは?種類と位置づけを理解しよう

介護職として働くうえで取得を目指す資格にはいくつかの種類があり、それぞれに試験や研修の仕組みが設けられています。なかでも国家資格である介護福祉士は、介護職のキャリアアップを考えるうえで多くの人が目標とする資格です。また、初任者研修・実務者研修はいわゆる「試験」ではなく研修修了型ですが、介護福祉士受験の前提となる重要なステップです。本記事では、介護職に関わる主な試験・資格の概要を整理し、受験を検討している方が知っておきたい情報をわかりやすく解説します。制度の詳細は年度によって変わる場合があるため、最新情報は公益財団法人社会福祉振興・試験センターの公式サイトでご確認ください。

主な介護系資格の種類と試験の有無

介護分野の資格は、試験があるものと研修修了で取得できるものに大別されます。

  • 介護職員初任者研修:筆記試験はあるが、研修機関が実施する修了評価。国家試験ではない。
  • 介護福祉士実務者研修:修了評価があるが、国家試験とは異なる。介護福祉士受験に必須。
  • 介護福祉士(国家資格):国家試験(筆記+実技または実技免除)に合格することで取得。
  • ケアマネジャー(介護支援専門員):都道府県が実施する実務経験要件付きの試験。

このうち、最もハードルが高く・取得価値が広く認められているのが介護福祉士国家試験です。以降は介護福祉士試験を中心に解説します。

受験資格:ルートは複数ある

介護福祉士の国家試験を受けるには、いくつかある受験ルートのいずれかを満たす必要があります。

  • 実務経験ルート:介護等の業務に3年(従業期間1,095日、従事日数540日)以上従事し、かつ介護福祉士実務者研修を修了していること。
  • 養成施設ルート:介護福祉士養成施設(専門学校・大学等)を卒業すること。ただし2022年度卒業者以降は国家試験合格も必要となっています。
  • 福祉系高校ルート:福祉系高校で所定の科目を履修・卒業すること。
  • EPA(経済連携協定)ルート:EPA に基づき入国した介護福祉士候補者に適用される特別な要件があります。

最も多くの受験者が利用するのは実務経験ルートです。職場で働きながら実務者研修を修了し、3年の実務経験を積んで受験するのが一般的な流れです。

試験日程と申込の流れ

介護福祉士国家試験は原則として年1回実施されます。おおよその年間スケジュールは以下のとおりです(年度により変動する場合があります)。

  • 受験申込受付:例年8月上旬〜9月上旬ごろ
  • 筆記試験:例年1月下旬(第三日曜日前後)
  • 実技試験:例年3月上旬(筆記試験合格者のうち実技試験免除を受けていない者が対象)
  • 合格発表:例年3月下旬

申込は公益財団法人社会福祉振興・試験センターが窓口となっており、受験の手引き(願書)の取り寄せが必要です。書類不備や期限超過に注意し、早めに準備することが大切です。

出題範囲と試験の形式

筆記試験の出題範囲は広く、介護に関わる知識を総合的に問われます。主な出題領域は以下のとおりです。

  • 人間の尊厳と自立
  • 人間関係とコミュニケーション
  • 社会の理解(社会保障・介護保険制度など)
  • 介護の基本
  • コミュニケーション技術
  • 生活支援技術
  • 介護過程
  • 発達と老化の理解
  • 認知症の理解
  • 障害の理解
  • こころとからだのしくみ
  • 医療的ケア
  • 総合問題

出題数は例年125問(5肢択一式を基本とするマークシート方式)で、試験時間は220分です。実技試験については、介護技術講習や実務者研修を修了することで免除を受けられる制度があります。

合格率の目安

介護福祉士国家試験の合格率は、年度によって多少変動しますが、おおむね60〜70%台で推移しています。合格基準は「総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点」かつ「全11領域で0点がないこと」とされています(年度により基準が調整される場合があります)。

合格率だけを見ると難易度は中程度に思えますが、試験範囲が広いため、計画的な学習が求められます。一方、日々の現場経験と知識が直結する科目も多く、実務を積みながら学習を進めることが得点につながりやすいとも言えます。

効果的な勉強法

学習スケジュールを早めに立てる

試験まで6か月〜1年程度の期間を確保できると、余裕を持って全科目を学べます。仕事や生活リズムに合わせて、1日30分〜1時間の学習時間を習慣化することが続けやすさのポイントです。

テキストと過去問を組み合わせる

市販のテキストで各領域の基礎知識を整理したうえで、過去問演習を繰り返すことが実力向上につながります。過去問を解くことで、出題の傾向や問われやすいキーワードが把握できます。間違えた問題は解説をよく読み、なぜその答えになるのかを理解することが大切です。

苦手科目を放置しない

合格基準には「全領域で0点を取らないこと」という条件があります。得意科目だけ集中するのではなく、苦手な領域にも一定の時間を割くようにしましょう。特に「社会の理解」「こころとからだのしくみ」は制度や医学的知識が絡み、対策が不十分になりやすい領域です。

模擬試験・通信講座の活用

独学に不安がある場合は、通信講座や受験対策講座の利用も一つの選択肢です。模擬試験は本番形式に慣れるためにも有効で、時間配分の感覚をつかむ練習にもなります。勤務先によっては受験支援制度を設けているケースもあるため、職場に確認してみると良いでしょう。

試験に向けて準備を進めるために

介護福祉士をはじめとする介護系の資格は、制度や試験基準が改正されることがあります。受験を具体的に検討する段階では、必ず公益財団法人社会福祉振興・試験センターの公式情報を確認し、受験資格・日程・申込方法を最新の内容で把握することが重要です。現場での経験を積みながら、着実にステップを踏んでいくことが、資格取得への確かな道筋となります。

全国の介護職・介護スタッフ求人を探す

この記事の監修者
高司 浩 社会保険労務士・行政書士

社会保険労務士(登録番号13240309)・行政書士。労働条件・社会保険・資格制度の専門家として、資格・給料・働き方に関する記事の正確性を監修しています。

介護職・介護スタッフの求人をまとめて見る

都道府県から介護職・介護スタッフ求人を探す:

関連ガイド

求人会員登録して応募(無料)